社員ブログ

夏到来です。

こんにちは。
タクです。

皆さん、7月に入りましたよ。

京都で行われる7月の行事といえば、やっぱり祇園祭りですよね!!

僕も何回か行きましたが、コンチキチンという祇園囃子の音を聞くと

風流な感じがして、あー夏が来たなーという感じがします。

さて、そんな祇園祭ですが、皆さんどんなお祭りかご存知ですか?

京都市内にお住まいの方はご存知の方が多いかと思いますが、
それ以外の方は、宵山、山鉾巡行くらいしか知らないという方もいらっしゃると思います。

そんな方のために、今日は、ちょっとした祇園祭講座を開講します。

※祇園祭は長い歴史のあるお祭りですので、説(言い伝え)がたくさんあります。
ですので、書いてることが全てとは限りません。

「へぇー」くらいの軽い気持ちで読んでいただければと思います。

まず、基本的なこと、そもそも祇園祭ってどんなお祭り?

祇園祭は869年に京都で疫病が流行した際に、二条城の隣にある神泉苑で、

当時の国の数である66本の鉾を立て、祇園の神を迎えて、

災厄が取り除かれるよう祈ったことが始まりとされています。

その後、1492年の応仁の乱や江戸時代に起こった火災などで、

何度か途絶えたこともありましたが、町衆の手により、再興され、

現代まで守られているそうです。

ちなみに、上記のように町衆によって守られてきたお祭りであるので、
各山・各鉾は、その地域の人員や財政上の理由で維持できずに、
お休みしている、休み山・休み鉾というものもあります。

祇園祭りっていつやってるの?

多くの方が祇園祭といえば7月14日の宵山から17日山鉾巡行をイメージされるかと思いますが、
実は祇園祭とは7月1日の吉符入りから7月31日の疫神社夏越祭までの事を指します。

ですので、この1ヶ月間、山鉾が市内各所に出るので、街全体が賑やかになります。

山鉾って全部でいくつあるの?

全部で35基あるそうです。
ただしこのうち、休み山・休み鉾が3基あり、山鉾巡行などに参加するのは32基で、
各山鉾町が行っています。

一番有名なものに、四条烏丸に出る、長刀鉾(なぎなたぼこ)があります。
その他、船の形をした鉾であったりと、いろいろな鉾が市内各所に出ます。


そもそも山鉾巡行ってなんなの?

山鉾巡行とは、各山鉾町が建てた32基の山鉾が、疫病退散のために、市内を巡行するものです。
巡行する順番ですが、古例によりあらかじめ順番が決まっている8基があり、
これを「くじ取らず」といいます。
ちなみに、先頭の長刀鉾は、他の31基を神の領域に率いて進むため、
常に先頭であるとされています。

それ以外の24基は、くじ取り式というくじ引きを、京都市役所市会議場で行います。
各山鉾町の代表が、羽織、はかまの正装で参加し、皆、山一番を狙ってくじを引きます。
ちなみに、この行事は、7月2日に行われ、希望者は、申し込みをすれば観覧できるそうです。

さて、このくじ取り式、単純に山鉾巡行の順番を決めるだけではなく、
順番の早い遅いでいろいろと言い伝えがされているそうです。

例えば、占出山という山ですが、これは、安産の神様として知られている、
神功皇后を
祀られているそうで、山鉾巡行のくじ順が早いとその年はお産が軽いとして、
妊婦の方々も注目しているそうです。

ちなみに今年のくじ取り式は昨日行われ、山一番は霰(あられ)天神山で、
占出山は11番だったそうです。
全部で32基あることを考えると少し前の方ですので、比較的お産が軽いといったところでしょうか?

最後に、ミニ知識ですが、諺で時期を逃して悔しい思いをすることを「後の祭り」といいますよね?
これ、実は、祇園祭から来ているといわれているそうです。

昔、山鉾巡行というのは、17日と24日に行われており、
17日を「前の祭り」、24日を「後の祭り」と呼んでいたそうで、
前の祭りは華やかに行われるのに対し、後の祭りは神様たちが、
ひっそりと帰ってくる行事であるため、お囃子などもなく静かに行われていたそう。

また、17日の前の祭りを過ぎると、これ以降はたいした行事がないことから、

時期を逃して悔しい思いをすることを、後の祭りと言うそうです。

ということで、長々と祇園祭に関して、基本的なことを書いてきましたが、
祇園祭は京都らしいとても風流な行事かと思います。

市内各所でいろんな山鉾が見られますので、
どこでどんな山鉾が見られるか調べて行ってみるのもいいですね。

それでは、今日はこの辺りで。

2011/07/03
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